連載企画⑩『ページをつなげる糸と糊のお話』

こんにちは!小笠原です。

手帳は書籍と違って開きがよく感じるのではないでしょうか。
また1日なんども開いたり、背中を丸めるように持ってもなかなか壊れないですよね。
今回は手帳の開きやすさと堅牢性を支える、糸と糊のお話です。

▼目次

① 糸綴り製本てどんな製本?

② 糸の素材

③ 背固め工程

 

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① 糸綴り製本てどんな製本?

「手帳」と聞いて思いうかべるのは、どんな手帳でしょうか。

大概カレンダーと年間ページ・月間ページ・週間ページ・メモがあるような品物を思い浮かべるのではないでしょうか。
上記の内容を全部合計するとページ数は64ページ以上になるかと思います。

1ページからめくり8ページ目と9ページ目をググっと開くと糸が真ん中にありませんか。

64ページ以上の手帳は、大半が1枚の大きな用紙を16ページごとに折ったものを糸でつなげております。糸でつなげた製本の事を糸綴り製本と呼んでおります。

② 糸の素材

糸綴りの機械によって使用する糸を変えてます。

木綿だけの場合と、木綿とナイロンの混合の糸を使用する場合があります。

木綿糸は、長く使っていても延びてこないので締りがよいです。
混合糸は、ナイロンが入っていて木綿より丈夫ですが、使用しているうちに延びてきてしまいます。

③背固め工程

16ページ単位で折った紙を糸でつなげただけでは強度が不足するので、さらに背中にボンドを塗布しております。背中にボンドを塗布・熱乾燥・送風乾燥する工程が一般的には下固め(弊社では背固めと呼んでます)。

一般書籍は、背中をホットメルトというガッチリ固める強力な接着剤で固めております。手帳でホットメルトを使用すると開きが悪くなってしまいます。

そこで手帳は、ホットメルトを使用せず糸とボンドで背中を固めております。(さらに補強の為に寒冷紗もしくは白テープで背中を補強しております。そのあたりはまた別の機会にて)

背固め用のボンドは、ローラー2ヶ所で付けた後、すぐにブラシで余分なボンドを落としております。

そうしているのは、厚めに塗ったままですとホットメルト程固くはなりませんが、手帳の開きが悪くなってしまう為です。(ついている限りは、ボンドは薄くつけた方がよい仕上りになります)

綴りの糸の色は大抵白で、ボンドも薄く塗っているので目立ちませんが、手帳の開きと堅牢性を保つ為には重要な材料です。

お使いの手帳をちょっと覗いてみてください(*^▽^*)