こんにちは! 長谷川です。
今回は用紙の断裁について綴ってみたいと思います。
▼目次
①断裁とは
②断裁のポイント
③小型断裁機
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①断裁とは
断裁は、製本屋にとってすべての始まりであり、とても重要な工程なんです。
なぜかというと、まずそこで精度が出ないと良い品質にならないからなんですね。
印刷された用紙(刷本)は、仮製本に入る前に必ず印刷面の周りを断裁します。
これが正確に断たれていないと、後工程である折作業に影響し、「左右のページのズレ」となって表れてしまうんです。
特に手帳ではページに罫線が入っている場合が多く、ズレが目立ってしまいます。
手帳屋は、僅かなズレも発生させないよう常に気を配っているわけです。
②断裁のポイント
ところで、業務用の断裁機って見たことありますか?
これはうちの工場で使っているもので、突き揃え機と断裁機がセットになっています。
手前右が突き揃え機、奥左が断裁機です。
これはかなり大型ですが、小型のものもあり、小さな刷本を断裁するのに便利です。
印刷された刷本は、断裁の前準備として必ず「突き揃え」を行います。
専門用語でいうと、印刷紙のくわえ側と針側を揃える作業ということになりますが、
平たくいえば、用紙の印刷に対する断裁位置を正確に整える工程になります。
マニアックな話ですが、製本の機械の中で、私はこの突き揃え機が一番好きなんです。
上に積まれた刷本が、振動によって揃っていく様子は結構癒されますよ。
(Youtubeなどで突き揃え機と検索してみてください♪)
こうして整えられた刷本は、用紙に印刷された外トンボに沿って、すべての面が直角になるよう断裁します。
そして、次工程の折作業へと送られていきます。
ここがポイントです。
美しい製本の仕上がりは、「正確な直角を出す」ところから生まれるのです。
それはまさに職人技!
③小型断裁機
弊社内にも小型ですが断裁機があります。
束見本や小さめの折本などを断裁する際に使用します。
束見本を断裁する様子を動画でご覧いただけます。
(いろいろ物が溢れていますがお気になさらず(^-^;)
1.小口側の角を合わせます
2.ハンドルでサイズを合わせます
3.上のハンドルで紙を固定します
4.両サイドのボタンを押して断裁します
5.天地側も同様に断裁していきます
ざっとですが以上のように普段我々も作業しております。
製本屋は品質の為、常に直角を追求しています。
手帳を手に取ったとき、そんな職人の気持ちに思いを馳せていただくと、とてもうれしいですね。