こんにちは!小川です。
暑い日が続きますが熱中症には十分注意してください。
麦茶と塩タブレットが良いらしいです。
今日は製本での注意事項、『裁ち落とし』についてのお話です。
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▼目次
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これは先日、私の担当した印刷物が刷り上がってきたので、チェックしていた時の事なんですがね・・・仮にこの印刷物を「サンプル」としておきましょうか。
このサンプル、製本する前の印刷物ですから大きな紙に8ページ分、表裏に印刷されていてその状態で刷り色や訂正箇所をチェックするんです。
訂正箇所はしっかり直っている、刷り色も問題ないな~なんて思いながら見ていたんですがねぇ。
あれぇ・・・でもなんか変だな~、なんだろうな~・・・やだなーやだなー変だなーと思ってキョロキョロ見てみたんですが?
その時はなにが変だか分からなかった。
訂正箇所も刷り色も問題ないからそのままサンプルを折ったんだなぁ。
サンプルを折って本の形にしてページ順を確認しなければいけない。
折っているときはさっきの違和感は忘れてしまってね、早く折ってページ順確認して終わらせようなんて思ってたんだ。
サンプルが折りあがって、ペラペラペラ~っとページ順を確認しいるときに、「あっ!!」
思わず声が出た。これはしまった!
日付が切れかかってしまっている。
「うぅっ・・・うぁぁ」膝がガタガタ震える・・・全身からひゅ~っと血の気が引く、背中がゾクゾクする。これまずいぞ~っ?と思った。
悲鳴を上げたもんだから近くにいた人が寄って来てね「おい、どうしたんだ」って聞いてくるんですよ。折りあがったサンプルを出してね「見てくださいよこれ、文字が切れかかっちまってる」て声を絞りだした、そしたらその人こう言ったんだ。
「小川さん、これは裁ち落としを注意しなかったね」
( ゚Д゚)
”裁ち落とし”とは、仕上がりのサイズ(=実物の印刷物ができるあがるサイズ)に断裁される領域のことを言います。
製本は印刷後、紙を折る時に多少のズレが生じます。
更にトンボ(=位置合わせのためのしるし)に合わせて断裁する際にも多少のズレが生じます。
そのズレを考慮に入れて、仕上がりピッタリまでデザインが必要なときは3ミリの塗足しが必要です。
断裁した時のズレによりデザインが足りなくて白いフチが出ないように大きめにレイアウトします。
また逆に、裁ち落としにより切れてはいけない写真や文字は仕上がりサイズより3ミリ内側にレイアウトします。
それによって、たとえ断裁でズレが生じたとしても文字やイラストが切り落とされることはありません。
レイアウトするときについ忘れがちになってしまいますが、十分注意いたしましょう。