こんにちは!高橋です。
今回は手帳づくりの過程のひとつである、手帳の校正について紹介したいと思います。
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▼目次
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「校正」を辞書で調べてみると
「印刷したもの(=校正刷り)を原稿とくらべあわせて、文字、色などのあやまりなどを正すこと。」(三省堂国語辞典より)とあります。
印刷されたものには校正が必須で、もちろん手帳にも校正が必要です。そして手帳の校正は本の校正とは違うところもあるので書いていきたいと思います。
校正記号は校正するときに使う記号です。どこかでご覧になったことはあるかと思います。
文字の訂正、文字を取る、入れる。体裁的なことでは、改行や文字の書体や大きさ、文字間を直すといったことを簡潔に指示する記号がそれぞれあります。
ちがう作業者の間のやり取りで不都合がないためにも、正しい記号を正確に記入すること、そして記号の知識が共有されていることも求められます。
私が校正するときに参考にしている、このような本もあります。これらの写真の本は、編集者、校正者などを養成する学校である、日本エディタースクールの出版しているもので、校正中に疑問があったときには読み返しています。
この他にも日本エディタースクール出版部では校正に関する様々な書籍が刊行されています。
日付のある手帳では、暦の通りのものでなければなりません。
手帳を使っていて、日付が間違っていたり、2月が30日まであったり、平日の日付が休みの色になっていたら大変なことです。そういうわけで、手帳の校正には正しい暦が常になければならないといえます。弊社では独自に暦(手帳に記載されている事柄をまとめている)をつくっているので、それを校正の時には使用しています。
当たり前ですが、手帳に記載されていること(六曜、行事、月齢、一年のうちの何週目か、などなど)が増えれば増えるほど、校正でみていくことが増えていきます。他にも同時に体裁も見るので、手帳によく使用されている罫線や、月の表記の仕様が全体で統一されているか、なども見ていきます。それから、印刷上、製本上の不具合がないかも確認します。
手帳の校正では写真のように赤字(修正するところ)が入っていきます。
3月16日のブログ『「校正ナイト」@6次元 参加しました』では、文芸・小説の校正について紹介されていましたが、小説の校正では、作者の意図の含まれている文書を読みながら、用語や内容をみていくということになると思います。それとくらべると手帳の校正は、答えは一つということが多いといえると思います。それが本と手帳の校正の大きな違いです。
そんな手帳の校正を体験していただくという企画をモノマチで、昨年、一昨年と開催しました。
一昨年の第八回モノマチで出した問題と、正しいカレンダーをあげておくので、校正に挑戦してみてください!(二つを見比べて正しいカレンダーを参考に間違いを探してください。制限時間15分くらい、間違い8コ)【回答は下の方です】
<間違いあり>
<正しいカレンダー>
校正記号についても少し書きましたが、校正記号は様々ありますが、実際のところ、手帳の校正ではそれほどは使われません。ぴったりの校正記号を書き入れるより、わかりやすく伝えることが重視されます。
皆さんも校正記号を使おうとしなくてもいいので、楽しんで校正体験をしてみてほしいです。
<答え>(写真なので見にくくてすみません)
いかがでしたか?今回よくできても、できなくても、校正は奥が深くて、才能などは関係ないと私は思っています。
手帳製作の過程の中で、校正という仕事があることが身近に感じていただけたらうれしいです。