夏至 ~一年でもっとも昼が長い日~

花かんむり-夏至
夏至祭 花冠

こんにちは! 布川です。

本日6月21日は二十四節気のひとつ、夏至にあたります。

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▼目次

① 夏至とは

② 夏至の行事(海外)

③ 夏至の行事(国内)

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① 夏至とは

地軸の傾き

夏至とは、一年で一番昼が長い日です。

なぜ日の長さが季節によって変わるかというと、地球の自転軸が公転軸に対して傾いているからです。
太陽に対して傾いているので、場所によって日の当たり方にムラが出てきます。
(傾きを数値でいうと、公転面に対して垂直に立てた棒に比して23.4度となっています。)

自転軸に近いところ、つまり極地付近ともなれば、夜になっても一晩中明るいままの白夜や、昼になっても明るくならないままの極夜などの現象が起きるようになります。

一年で一番昼が長い、つまり日照時間の長い日が夏至と言いましたが、季節が北半球と逆になる南半球ではどうでしょうか?

天文学的な観点からは一番日が長くなる日が夏至なのですが、慣習的には北半球諸国とのやりとりの利便性のため、南半球では一番日の短い日を夏至と呼んでいることがあるようです。
ただ、こういった表現は混乱を招くため、夏至、ミッドサマーという表現を使わずに、ジューンソルスティス(ソルスティス=至点、日の長さが最長または最短になる)、6月の至点といった言い方をしようという動きも一部にはあるようです。

 

② 夏至の行事(海外)

夏至祭 焚き火

日本では夏至の行事というのはあまり行われませんが、ヨーロッパ、特に北欧では大きな催しが各地で行われます。

北欧での夏至祭は、地域により差はあるものの、おおむねキリスト教以前の信仰にのっとった慣習とキリスト教における聖ヨハネ(洗礼者ヨハネ)の祝祭のどちらか、あるいはそれらが混ざりあったものであることが多いようです。
豊穣を祈る春の祭りとして、ヨーロッパでももっと南のほうでは5月にメイポールを建てて、柱も人々も花で飾り立て、柱の回りで歌い踊るような祭りを行いますが、北欧ではその時期はまだ花が豊かでないため、夏至の時期にずらして似たようなお祭りをするケースがあります。
また別の地方では、夜通し大きな火を焚いて、やはりその回りで歌い踊る祭りを行っています。

 

③ 夏至の行事(国内)

田植えをするお百姓さん

日本では夏至はあまり行事を行わないと書きましたが、どうやら日本では夏至のころは水稲作りにおける屈指の農繁期である田植えの時期にあたるため、お祭りをしている暇があまりないからということのようです。

大がかりなお祭りではありませんが、関東では稲と二毛作をした場合の春小麦の収穫後であるため、先に収穫の終わっている小麦を餅米とつき合わせて作ったお餅をお供えして稲の豊作を祈ったり、関西では稲の根がタコの足の如くしっかり張るようにとタコを食べたりといった習慣があるようです。香川ではうどんを食べます。

(奈良のあたりでは関東のそれと同じような小麦餅を夏至から数えて11日後の雑節の名を取って半夏生餅〈はんげしょうもち〉と呼ぶのですが、これは半夏生、田植えが終わった時期に植わった稲が豊かに実りますようにとお供えをする習わしからきたもののようです)

例外として、三重の二見興玉神社では一年のうち夏至の時期だけ、二見浦に浮かぶご神体である夫婦岩の間の水平線から太陽が昇るということでお祭りが行われます。

また、北欧の都市と姉妹関係を結んでいる自治体などが北欧風の、あるいは町興しとして独自の催しを行っている例もあります。

沖縄では梅雨明け~夏の間の10日間ほど、夏至南風(島により、かーちーべい・かーちーばいなどの発音になります。南風は本土でもはえと読みますね)という強い南風が吹きます。これは気圧配置が梅雨から夏型へ変動するのに伴う風で、梅雨明けと本格的な夏の訪れを告げるものです。

夏至は春分や秋分と違って祝日でもなくいまひとつ地味な印象があるかと思いますが、天体の運行や、日本国外での様々な習わしに思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。