”くるみ製本”とは?

こんにちは!遠藤です。

通常この時期は、「残暑見舞い」を申し上げる時期ですが、
“残暑”どころか、“猛暑”の日々ですね。
みなさま熱中症などにお気をつけください(;・∀・)

今回は“くるみ製本”についてです。

**********************************

▼目次

①“くるみ製本“とは

②差込式との違い

③くるみ製本のポケット

**********************************

 

① “くるみ製本“とは

“くるみ製本”とは、表紙カバーを特殊なノリで本文に接着させた製本のこと。

いわゆる表紙カバーと本文を一体化させたモノ。

本文を表紙で“くるむ”から、“くるみ製本”と言われています。

表紙素材はビニール(塩ビ)が多いですが、紙などに芯紙を入れて貼表紙にするタイプもあります。

貼表紙タイプは、「上製本」「ハードカバー」とも呼ばれています。

貼表紙の素材としてはの他に、布・革などもあります。

くるみの表紙は本文に対し2〜3mmのチリが付き、このチリは手帳を落とした時などに、中身を保護するためについています。

チリ…本の表紙が中身より出っ張っている部分。中身を保護するのとともに体裁上からつけられている。本の大きさ厚さによって多少の差はあるが、普通2~3mmの幅である。天・地・小口の三方のチリ寸法を揃える。
製本のひきだし 製本用語集より引用

また、表紙素材と接着ノリの相性もあります。
接着するノリの量が少なくても剥がれてしまうし、逆に量が多くても本文とくっついて開かなくなってしまう為、職人の調整が必要になってきます。

 

② 差込式との違い

 

ロフトや東急ハンズなどで売っている“キャラクター手帳”は、差込式のタイプが多数です。

差込式とは、本冊に表紙カバーを差込むタイプのこと。
透明の表紙カバーに柄を印刷した紙(差紙)を入れるタイプも多く見られます。

“くるみ製本”よりカジュアルな印象を受けます。

“キャラクター手帳”については過去の記事を参照ください。

連載企画㉔『本と手帳の違いってなに?』~キャラクター手帳~

キャラクター手帳~その熱き世界~

 

対して、企業向けの手帳は”くるみ製本”が主力になってきます。

(我々は”年玉手帳”と呼んでいます。以下の過去記事をご参照ください。)

連載企画㉑『本と手帳の違いってなに?』年玉手帳〜その深き世界〜

【社員手帳①】~プロローグ~

 

 

③ “くるみ製本”のポケット

くるみ製本にも過去記事 手帳屋さんの用語集/手帳屋さんでいうポケットとは?

で紹介した通り、以下のポケットがあります。

<立てポケット>

<コーナーポケット>

コーナーポケット

どちらのタイプもポケットは表3側(後見返し)についています。

 

<ワンタッチポケット>

上製本タイプやB6以上のサイズが大きいものは、表紙にポケットがある状態でくるめないので、ワンタッチポケットをくるみ後に貼り付けることもできます。

”ワンタッチポケット”とは、貼るだけの簡単なポケットシールです。

 

****************************************

 

と、ここまで“くるみ製本”について書きましたが、いかがでしたでしょうか。

興味を持った方、これから手帳を作りたい方、

お問い合わせフォームまでお問い合わせてくださると幸いです😊