こんにちは!高橋です。
最近では大分あたたかくなってきましたね。
今回は製本作業のひとつ「三方仕上げ」についてです。
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▼目次
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①三方仕上げとは?
本の周りの三方である、「小口、天、地」を断裁して仕上げる作業です。
三方とは本を閉じた状態で、本の綴じてある側以外の三つの辺のことです。
本の名称についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ご覧ください。
②三方断裁機
この三方を断裁するのが「三方断裁機」という機械です。
弊社工場にもあります。この機械は本の三方を一度に断裁することが出来ます。それは小口、天、地の三方向にそれぞれ刃があるためで、刃の上げ下げや本を動かす手間を省くことが出来るのです。
手帳のサイズ通りに仕上げるために、機械をセットすることや、細かなチェックがとても重要になります。
この断裁の後で角を丸くする「角丸」の工程に進むものもあります。角丸について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
また、手帳によくある特徴的な加工である「小口加工」という作業があります。
これは三方の小口に色を付けたり、金箔を貼ったりすることです。手帳のような長い期間、しかもたくさん開いたり綴じたりを繰り返す本のために、汚れ防止や装飾にもなる加工です。
その加工をすると細かいキズでも目立ってしまうため、三方仕上げの段階で刃を新しいものに替えたりして、きれいな断面になるように注意を払うことが必要になります。
③手帳の三方
販売品の手帳をいくつか並べてみたのですが、三方の小口に注目して見てみると改めてきれいだと思います。
特に、販売品の手帳などは、ページの端まで印刷されているものが多く、様々な色が使われているので、数種類見比べるだけで面白いです。
三方仕上げは、仕上がりのサイズ通りに正確で、きれいな断面が生まれるための大切な工程のひとつです!