こんにちは!高橋です。
連載記事第一弾で手帳の校正について少しご紹介させていただきましたが、今回は手帳の校正の注意点を中心にさらに詳しく書かせていただきます。
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▼目次
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手帳の校正は正しい暦をもとにして、間違いがないかを見ていきます。
このような暦をもとにした、内容の校正と言えるもの―日付、曜日、祝日、色分けなどに間違いがないか―という基本的な校正がまずあります。
言い換えると、前年の手帳を見なくても暦通りになっているかという見方で校正できてしまえるもの、でもあります。
しかし手帳は様々なものがあるので、こうした基本的な校正だけで終わらず、それぞれの手帳ごとに見るところがでてきます。
それが手帳ごとの入る表記の違い(行事、二十四節気、月齢など)や、祝日の色分けの決まりなどです。
毎年新しくつくり替わる手帳ですが、前回の手帳との比較はとても重要です。
内容的に合っていても、間違いがあるということもあります。
例えば…昨年の手帳では土曜日は青色だったけど、今回は平日と同じ黒色でよい?という疑問が、間違いに気づくきっかけとなります?
暦通り合っているか、各手帳ごとの決まりに沿っているか、と校正を進めていきながら、「体裁」も確認します。
ほとんどの手帳では開いて、まず上の方に月名が入っていますが、その数字、文字が同じ位置の同じ大きさ、書体になっているか、というような作業となります。
他にも、線、日付の数字、祝日の文字などの体裁におかしいところがないかを見ていき、
・線の太さが一つだけ違う
・日付の数字がずれている
・祝日の書体が違う
といったことに赤字を入れるようにします。
新規製作の手帳はもちろんのこと、既存の商品でも新しく体裁を変更するといったこともよくあることなので、そのような時は特に注意します。
このあたりは、組版の作業と関わるので、組版についての記事も読んでみてください☺
この後の印刷、製本という過程で特に注意しないといけないこともあります。
例えば、あまりに細すぎる線があれば、疑問として書いておきます。
上手く印刷されないことがあるからです。
線の太さ●●ミリ以上・色濃度(アミ)●●%以上という基準に合うか、といったことはデータ上でDTPオペレーターが確認しますが、校正者がルーペを使い目視で気づくこともあります。
また、文字が手帳の端や真ん中の綴じ付近のノドから、ある程度離れているかということも確認事項です。
端や真ん中からギリギリの位置にあると、紙の断裁時に切れてしまう、折った際に文字が隠れてしまうといったおそれがあるからです。
イラストがギリギリの位置にある場合も同じく注意です。イラストが切れないように赤字を入れないと……でもギリギリの位置がいいようにわざと配置したかもしれないので、まずは先方に確認!です。
こういった校正作業の他にも、データ上での確認や、体裁上の不備の確認も別に行われます。
あれも注意これも注意、と書いてしまいましたが、
春の陽気のようにふわ~っとみるのが実はいいとか????
私はまだまだですが、校正は正確に、スピーディーに、これらの注意点をふまえて全体を通してみることが出来たら、と思います♪