連載企画【手帳ができるまで】第5回「組版時の注意点」

組版時の注意点

こんにちは! 布川です。

弊社ブログでも、手帳の組版作業の流れについては、こちらの記事
(連載企画『本と手帳の違いってなに?』〜組版〜)
で触れました。

今回は、もう少し手帳特有の注意点について掘り下げてみたいと思います。

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▼目次

① 日記欄のベースの作成時に注意を払う

② 品物ごとに違う部分を把握する

③ 日記欄以外の部分もおろそかにしない

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① 日記欄のベースの作成時に注意を払う

体裁に間違いがある、たとえば罫線の位置がずれているとか日玉の間隔がそろっていないとか、そういう場合はどうなるでしょうか。

 

体裁ミスの例

こうなります。

手帳の組版は多くのページのフォーマットが同じということは上記のページでも触れました。
InDesignの組版でも、Illustoratorでの組版でも、最初に作成したベースを元に作っていくことに違いはありません。
手帳の場合、最初のベースデータにミスがあると、それを元に作成したデータすべてに同じミスが反映されてしまうことになるわけです。

また、同記事内でInDisignを使用した自動組版についても触れていますが、

祝日名や行事などは最初にテキストファイルで作成し、全ての手帳で同じテキストファイルを使用するので、入力ミス等もありません。

裏を返せば、ベースとなるテキストファイルで日付や祝日名などに間違いがあれば、全ての手帳で同じミスが発生するということになります。
組んだものを校正してこういった直しが発生した場合、実際に全部が直っているのかもう一度校正し直さざるを得ないので、手痛いタイムロスとなります。

 

② 品物ごとに違う部分を把握する

暦は、現在は世界各国で太陽の運行を基準とした太陽暦の中のグレゴリオ暦が広く用いられています。暦によって決まる月ごとの日数、曜日の割り振り、閏日といった部分は全ての手帳において共通となるわけです。

一方で、品物ごとに違ってくる部分もあります。
平日・土曜・日曜・祝日の色分けなどは、どれをどの色にするか、どれとどれは同じにするかなどは品物ごとに、お客様の要望に沿って作成することになります。
祝日名を表記するかしないか、振替休日はどうか、六曜・二十四節気・雑節・その他民俗行事や独自の記念日など、どれを表記しどれを表記しないかもまた然りです。
極端な場合では、例えば世界各地に拠点を持つ企業様の手帳などで国ごとに変わる祝日は日本を含めどこのものも記載せず、世界共通の曜日の色分けのみするなどというケースもあります。
また、キャラクターものの手帳では、登場キャラクターの誕生日を載せたりといった場合もあります。

品物ごとに違う項目の例

これらは品物ごとにそれぞれ違うため、この品物ではどういったルールになっているのかという部分を確認した上で進める必要があります。

 

③ 日記欄以外の部分もおろそかにしない

カレンダー、月間ページ、週間ページといった日記欄以外の部分にも注意すべきところはあります。

便覧の例

お手元に手帳が、特に企業様のノベルティとして配られたものがあれば後ろからめくっていただければ見つけられる(場合もある)と思いますが、弊社では便覧と呼んでいる、日付以外の情報が載っているページがある場合があります。
年齢と西暦や和暦、十干十二支の対応関係の早見表、印紙税や郵便料金の早見表、大都市近郊や地下鉄の路線図、はたまた日本各地の市外局番の一覧や企業様の手帳での各事業拠点の所在地など、内容は様々です。

これらについても、いつの時点の情報を載せるのか、実際に載せているものは正しくその時点の情報になっているか、といった確認は必須です。

菁文堂工務部はこういったことに気をつけながら日々働いております(^v^)