こんにちは!長谷川です。
今回は、印刷物の色の再現についてお話してみようと思います。
「色の再現」なんて言われると、なんだか難しそうだな…なんて思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
学生の時に習ったことをちょっと思い出してみましょう。
けっこう奥が深くて、面白いですよ。
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▼目次
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「色の3原色」というのを聞いたことがありますか?
これは簡単に言うと、私たちが目にする色を再現するための3つの原色のことです(まさにそのまんまですね)。
具体的に言うと
・シアン(水色に近い青緑)
・マゼンタ(紅紫)
・イエロー(黄色)
です。普段私たちが目にする色は、この3原色の組み合わせで、ほぼ表現できます。
たとえば、
シアン+イエロー→グリーン
マゼンタ+イエロー→オレンジ
といった具合です。
絵の具を混ぜるのを想像すると、イメージしやすいかもしれませんね。
しかし、一枚の紙に様々な色を表現するカラー印刷では、インキを混ぜて色を作るのは無理があります。
では、どのように色を再現しているのでしょうか?
一般的なカラー印刷では、一枚の紙に4色のインキを重ね刷りすることで色を表現しています。ちょっと専門用語を使わせてもらいますと、刷版に再現された網点の濃淡と、その色の組み合わせによって様々な色を再現しているのです。
ここで気が付いたと思いますが、インキは3色ではなく4色なのです。
じつは、3原色では足りないものがあるのです。
それは、ずばり「黒」です。
原理的には3原色の色をすべて混ぜ合わせると黒になるはずなのですが、実際のインキでは「濃い茶色」にしかなりません。
そこで、深い黒を再現するため、補色として黒(ブラック)のインキを使うというわけです。
シアン、マゼンタ、イエローにブラックを加えた4色(CMYK)を、印刷ではプロセス4Cと呼んでいます。Kはkey plateのKです。
③印刷物をルーペで覗いてみよう
興味があれば、手近なカラー印刷物をルーペで覗いてみてください。
4色の色の点々とその重ね合わせで色を表現しているのがお分かりいただけると思います。
参考までに、テレビの画面やパソコンのモニターもルーペで覗いてみてください。こちらもちょっとした発見がありますよ。
物理や科学は、本当に身近なところにあるものですね。
色の世界は奥が深い!
ではまた!