連載企画【手帳ができるまで】第14回「製本~5.見返し貼り」

こんにちは!小川です。

今回は本と表紙を繋ぐ部分、「見返し」についてです。

見返しとは本に於いてどの部分を指すのか、またどのような役割をもっているのか、

3つに分けて説明しようと思います。

それではいってみましょう。

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▼目次

①見返しってどこ?

②役割

③貼り方

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①見返しってどこ?

見返しとは、前回の『連載企画【手帳ができるまで】第13回「製本~4.綴り(かがり)」』で綴り終わった本の中身と表紙を繋ぎ合わせている「見返し紙」のことで、表(おもて)表紙と裏(うら)表紙の内側に貼り付けます。

折丁としては二つ折りが使用されます。表紙に貼られている方を”利き紙”、本文に接している方を”遊び紙”といいます。

手帳の場合、この紙に一年間のカレンダーやロゴマークなどを印刷することが多いです。

②役割

見返しは単なる装飾用のページというわけではなく、本文を保護し、強度を保つための重要な役割をもっています。

見返し紙の色も様々です。

③貼り方

貼り方としては、1ページ目と最終ページの全面に糊つけをして見返し紙を貼り付ける「べた貼り」と、本のノドの部分から2~3ミリ程度に糊を塗って貼り付ける「細貼り」の二種類があります。

糊は一般的にホットメルト接着剤を使用します。

糊付けされた本文に対して上から送り落とされた二つ折りの見返し折丁を本文と一緒に搬送させ、そしてプレス装置にて接着させます。

 

見返し貼りに使用する機械です。白いのがホットメルト装着剤です。

弊社で製本しました交通図書協会様の『ぼうけんてちょうはどうやってつくられているの?』(https://tosyo-kyokai.co.jp/2557/)ではより詳しい製本の流れを動画付きでわかりやすく解説してくださっています。
ぜひご一読ください。

見返しの役割をお話ししましたが、見返しは本の強度を上げるだけでなく、デザイン性を高め高級感を出すことも可能です。

では、また次回。