こんにちは! 小笠原です。
以前小口金付けをご説明させていただきました小笠原です。
今回は、小口塗りについてのお話です。
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▼目次
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手帳の天・小口・地側に粉末状の染料を水に溶かし、刷毛で色を塗る加工を【小口塗り】と呼びます。
(本の部分名称は、連載②でご確認ください)
冒頭の写真の様に染料によって色を変えることが、可能です。
(但し染料の色数が限られております)
ずばり!! 手帳は、1日何回もページを開くことを1年間繰り返し、汚れてしまうので色を塗って汚れを目立たなくする為です!
(なんとなく答えが想像ついて、チコった方いらっしゃると思います)(笑)
本文用紙に使われている用紙色は、白や淡いクリームが多い為、どうしても使い続けると手垢などで黒く汚れてしまいます。
そこで小口に色塗りをすることで、汚れが目立たなります。
また、色を塗ることでちょっと高級感など出てくるかと思います。
(薄い色は、汚れ防止より見た目重視かと思います)
小口に色を塗る加工は、まさに年間なども手にする手帳ならではの工程と思います。
小口塗りに向いている用紙は、やっぱり手帳用紙ですね!
小口塗り工程は、水に溶かした染料を刷毛に染み込ませ固く絞って、専用万力でギュッと絞めた手帳に、側面だけに色がつくように塗ります。
紙に水を塗るので、上質紙などではどうしても中側まで染み込んでしまいます。
手帳用紙は裏抜けしにくいように抄造されているので、中側まで染み込みにくいです。
(手帳用紙には、有名なトモエリバーやコロナ手帳用紙などございますが、弊社ではオリジナル手帳用紙【菁文堂手帳用紙】をご用意しております。くわしくは、本日発売の【デザインの引き出し・36】もしくは、過去のブログ【手帳用紙抄造】をご覧ください)
こちらが、小口塗りの際に使用する万力です。
① 手帳を角に合わせてセット(上下にあて板をします)
② 万力で締めたら、角揃え用金具が離れ、手帳が回転出来る状態になります。
③ 回転させながら、天・小口・地側 三方を刷毛で塗ります。
④ 上記作業を6セット繰り返している間に乾燥させ、7セット目は、最初に塗ったものを外して、塗る前のものを空いた箇所にセットして順次作業を繰り返します。
他社様では、インクジェットを使用して柄など印刷できるようですが、そのお話はまたどこかで(^_-)-☆